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理解という名の愛がほしい。山田ズーニーさんのおすすめ本【今日のセレクト本vol.52】

コミュニケーションって難しく感じるときがありますよね。人に見られたくない側面や、考えたくない深い部分をえぐるような骨太エッセイで元気を出しましょう。

そこでこちらの記事では、山田ズーニーさんの「理解という名の愛がほしい。」をご紹介します。文庫本の内容やあらすじ、感想・魅力をまとめました。家族との関係をよくしたい人、人をもっと好きになりたい人にもおすすめです。

理解という名の愛がほしい。の内容・あらすじ

「理解という名の愛がほしい。」は、ほぼ日刊イトイ新聞で掲載している「おとなの小論文教室。」の人気コラムをまとめた1冊です。「居場所がなくてもだいじょうぶ!あなたには表現力がある。」と孤独の哀しみを乗り越えて、心で通じ会う人とつながるレッスンを教えてくれます。

ストレスを田舎から出てきた親に当たってしまった後の心の葛藤や、反発してきた生徒への対処法など。誰にでもありそうな日常を、そのときズーニーさんがどう感じて、どう対処したかが記されています。

勇気を持って人と繋がる方法を、大きなテーマとして取り上げているので、一冊読み終わるとスーッと納得できるような前向きな気持ちになります。2006年3月に単行本、2018年3月に文庫本が出版されました。

著者の山田ズーニーさんとは?

山田ズーニーさんは岡山県出身んお文章表現・コミュニケーションインストラクターの女性です。「あなたの話はなぜ通じないのか」「おとなの進路教室」「おとなの小論文教室」を手がけていて、1961年の現在59歳。ちなみにズーニーとは、北インドのカシミール地方で地元の人に名付けられたカシミール語の「月」という意味なのだそう。

ほぼ日刊トイトイ新聞とは?

「ほぼ日刊トイトイ新聞」とは、コピーライターの糸井重里さんが主宰のウェブサイト。1998年6月6日創刊以来、1日も休まずに毎日更新を続けている(!)という無料コンテンツです。

理解という名の愛がほしい。の感想・魅力

「理解という名の愛がほしい」を読んだ感想と魅力をまとめると、以下の3つ。

①考える筋肉がつくコラム
②コミュニケーションのプロの技術が学べる
③読後に前向きな気持ちになれる

それぞれについて、見ていきましょう。

①考える筋肉がつくコラム

1つ目は、考える筋肉がつくコラムだということ。途中途中に、読者からのメールが織り込まれていて、感想やそのエッセイにまつわる自分の話を打ち明けるメールがほとんどなので、読者と書き手のやりとりが伝わるエッセイだとわかります。

メールを読んでいて、2回も泣きそうになりました。中でも電車の遅延時、緊急で対処した30代の駅員さんの話が印象的でした。

遅延によりホームに溢れかえった人たち、そこに電車がやってくるというシーンです。パニック寸前の人たちの視線が一気に駅員さんに集まります。
そこで駅員さんは独断で「電車を止めます」という決断をし、アナウンスをします。
一人の車掌さんにかかった責任、とっさの電車の緊急停止を決断するアナウンスを聞いて安心する人々、見守る周りの人、そして「泣きたいよね」と気持ちに共感する人。たくさんの人たちでホームがあふれています。

パニックの渦中にいながら、さまざまな人たちを観察する当事者の気持ちが揺れ動く姿がありありと描かれています。車掌さんと同世代のわたしが、実際あの場にいたら同じようなことができたのか?とも考えてしまいました。

あとがきに「考える筋肉がつくコラム」とあったけど、その通りでした。

②コミュニケーションのプロの技術が学べる

2つ目は、コミュニケーションのプロの技術が学べること。たとえば最近は深く考えないことで、ストレスの軽減をすることを実践していた私ですが、改めてプロフェッショナルの人の文献を読むことが大切だとういことに気づけました。

自分にないエッセンスを取り入れることで、より周りの人の悩みを知るチャンスになるはずです。

③読後に前向きな気持ちになれる

最後は、読後に前向きな気持ちになれること。人に理解されたいと思う気持ちはきっと誰にでもあると思いますし、愛されたいなら自分から、一歩は自分で踏み出そうと勇気がもらえます。

表現の先には理解がある、理解には愛がある。そのつながりが居場所になる。あなたには表現力がある。

表現力があるかないかではなく、表現力があるということを信じていくこと。それが愛してもらうこと、居場所を作ることにつながるんだということを改めて感じることができたのでした。

理解という名の愛がほしい。のまとめ

「理解という名の愛がほしい」というタイトルは理解しづらいかもしれませんが、読み終わると「そいうことね!」と妙に納得します。

勇気が出ないと進めないけれど、いろいろなことを勇気を持って一歩進んでみたら、意外にうまくいくかもしれません。周りの人とのコミュニケーションや愛情を深めていけたら素敵です。人間関係を見直したくなったら手に取ってみてください。

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投稿者:

misato

管理人のみさとです。フリーランスのヨガインストラクターでライターをしているアラサー。年間150冊ほど本を読む読書好き、20代には女ひとりで世界一周をしました。会社員時代は激務すぎて3ヶ月で15キロ痩せた経験があります。 だからこそ、アラサー女子には息抜きが必要♡好きなことをいっぱい詰めたコンテンツをご紹介しています!

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