エンリケ・バリオス著アミ 小さな宇宙人。幸せになる方法とは【今日の本vol.59】

宇宙の法則や幸せになれる方法について気になる人は、エンリケ・バリオス著の「アミ 小さな宇宙人」がおすすめです。こちらの記事では本の内容やあらすじ、読んだ感想や魅力をまとめました。「売ってない」と、なかなか在庫が手に入らないことでも話題になっている小説です。今回は、さくらももこさんの挿絵がキュートな文庫をご紹介します。

アミ 小さな宇宙人のあらすじ・内容

 

「アミ 小さな宇宙人」は、9歳のぺドゥリートの前に現れた、宇宙人のアミの物語です。アミは同い年の子どものように見えるけれど、ぺドゥリートの考えていることがわかってしまうし、ハイテクな機械を操っています。ぺドゥリートはアミと話している間に、アミの話をだんだん信じていくようになります。そして、おばあちゃんが寝ている間にUFOにのって、都市へ行ったり、地球の裏側へ行ってみたり、そして宇宙へ旅に出かけます。

世界のロングベストセラー本

「アミ 小さな宇宙人」は、1986年にチリで出版されてベストセラーとなりました。現在では世界11カ国語に翻訳され、日本では「アミ 小さな宇宙人ーアダムスキーマイヤーをしのぐUFO体験」というタイトルで単行本が発売。

2000年に「アミ 小さな宇宙人」に改題して再販、2005年にさくらももこさんの挿絵入りで文庫版が発売されたことで話題となりました。実話ともいわれていて、中古本でも「売ってない」と在庫ぎれの場合があるようです。ブックオフやメルカリでも高値で発売されているようなので、amazonや楽天で定価で購入することをおすすめします。

アミ 小さな宇宙人の感想・魅力

「アミ 小さな宇宙人」を読んだ感想や魅力をまとめると、以下の3つです。

1.イラストがかわいい
2.大人でも読み応えがある
3.愛について考えさせられる

実話ともいわれているこちらの本は、考えさせられる場面がたくさんありました。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

1.イラストがかわいい

 

 

 

 

 

 

 

1つ目は、さくらももこさんのイラストがかわいいこと。カバーだけでなく挿絵もさくらももこさんのイラストがいくつか入っているので、とても優しい気持ちになることができます。挿絵によっては堅苦しいイメージになりがちな話だと思ったのですが、さくらももこさんのおかげで、まるで癒しの世界に大変身していました!

2.大人でも読み応えがある

2つ目は、大人でも読み応えがあること。雰囲気から子供用かと思ったら、幸せになれる方法や、愛についてあみが問いかけてくるのはなかなか難しいものがありました。アミが幸せについて言及しています。

見えるもの、聞こえるものに、よろこびを感じること、手で触れること、自覚して呼吸すること、嗅ぐこと、味覚を味わうこと、たったいまの現在を満喫することだよ。きみはいま、この瞬間、幸せかい?

まるで、今この瞬間を味わうことを大切にしている「マインドフルネス」について言っているのかと思ってしまいました。今この瞬間を味わうことで、幸せになれる。これを小さい子どものうちから、脳みそに染み込ませることができたら、人はもっと豊かに、幸せに生きることができるのかなーなんて考えてしまいました。

3.愛について考えさせられる

そして最後は、愛について考えさせられること。愛って、日本人にとっては日常生活を送っていると「感じる」ことであり、「口に出す」ものとは少し遠いもののような気がしています。

宇宙の基本法は愛であり、愛が人間の最高位のもので神の名を “愛” というんだ。宇宙の宗教とはまさに、愛を感じることであり、愛を捧げること。これに尽きるんだよ。これが僕の宗教なんだよ。

アミは「愛」についてたっぷり語っていて、もっと大きな意味での愛を感じさせてくれました。宇宙ではシェアすることが当たり前の世界。わたし達は「これはわたしの」と所有することを当たり前のこととして捉えていますが、アミにとっては「なんでそんなことするの?」と理解できない。

宇宙から見ると、私たち地球人は、まだ愛の度数が足りない野蛮な世界。一方で、愛の度数が高い宇宙では、みんな必要なものを必要な時にシェアする考え方が基本になっています。

シェアとか、相手を思いやるとか、この本はストーリーをそのまま受け取るよりも、もっと先の作業が必要なようでした。アミから教えてもらったことを考えて、それをわたしたちの生活にどう当てはめたら良いかということを考えていく。そのことを問いかけてくるようなストーリーでした。

アミ 小さな宇宙人のまとめ

アミが教えてくれることって、わたしたち地球人は高等動物なのではなく、愛情が足りなくて、周りが見えていない野蛮人なのかもしれないということです。もっと周りの人や環境に感謝していくことで、見える世界は変わってくる。それをもっと感じて生きなさい、と言われているように心にとまりました。

思い返せば思い返すほど、奥深い一冊で3部作なので、あと2冊も大切に読みたいと思います。

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「ちびまる子ちゃん」「コジコジ」の作者としておなじみの、さくらももこさん。そんなさくらももこさんのエッセイは、まるでちびまる子ちゃんの世界でした。

こちらの記事では、さくらももこさんのエッセイ「ももこの21世紀日記」を特集しました。本のあらすじや内容、感想、魅力をご紹介します。子どもも大人も楽しめる一冊です。

ももこの21世紀日記の内容・あらすじ

「ももこの21世紀日記」は、ちびまる子ちゃんの作者、さくらももこさんの2008年のエッセイです。さくらももこさんの携帯サイト「ももこの近況」に掲載されたものをまとめられた一冊です。(今はさくらももこオフィシャルブログのようです)

現在も更新されていて、1ページから2ページほどに、日々の様子が綴られています。小さい子でも読めるようにか、文字の大きさが大きく、行間もあいていて、ルビも振ってあります。

時事ネタ、ニュースのこと、災害、ワールドカップ、M-1などにもよく触れられているので、その時代のことを思い出しながら読めます。

挿絵もしてあるんだけど、とにかくかわいいエッセイです♡

ももこの21世紀日記の感想・魅力

「ももこの21世紀日記」読んでいて、ももこさんはまる子そのものだということが判明しました!魅力は以下の3つです。

①ももこさんはまる子そのもの!
②息子さんがいる
③ゆるい世界観を作ってくれている

詳しく見ていきましょう。

①ももこさんはまる子そのもの!

1つ目は、ももこさんがまる子そのものだったこと。考え方もゆるいし、ゲームをやるために、仕事を前倒しにしちゃうお茶目なところもそっくりです。

②息子さんがいる

そして2つ目は、息子さんがいたこと。子供がいて当然といえば、当然なのですが驚きました。2008年当時の息子さんは14歳、そしてももこさんは43歳。

まる子ちゃんだけを見ていると、一体何歳の人が書いていて、どんな生活を送っているかなんて想像しなかったから驚いてしまいました。そして、たまちゃんという実在の友達もいたことにもびっくり。

あとは、「さくらプロダクション」という会社を持っていたことにも驚き。日本を代表する漫画を書いているお方だから、自分の事務所があるのも当然なのですが、こういうことにも気づかないあたり、わたしってまだまだお子様だなぁと思ってしまいました。

だからと言って、ももこさんはゆるーく楽しそうに、自由に生きています。好きなことをするって本当に楽しそうで、素敵!ももこさんの生活を垣間見て、ますます、まるちゃんが好きになりました。

③ゆるい世界観を作ってくれている

一貫してゆるい世界だったのですが、あとがきで少し変わりました。世界情勢を心配するような発言をしているんです。

あ、ももこさんって、みんなに読みやすいようにこうしてゆるい世界観を作ってくれているけれど、本当は結構難しいことも考えてしまうような人なんじゃないか、って思っちゃいました。あとがきにもこう書いてあります。

私の仕事は、こんな時代でも少しは愉快な事を、皆様にお届けする事です。(P.130 あとがきより)

ももこの21世紀日記

エッセイを読んで、ますます、まるちゃんとさくらもももこさんが好きになりました。大人になってから「なんて素敵な世界観なんだ!!」と感動してアニメを見ながら泣きそうになってしまい、それからここ数年ちびまる子ちゃんが大好きです。

もっとまるちゃんの世界を好きになりたい人はぜひどうぞ。

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