甘酸っぱい青春の恋愛小説。恋を積分すると愛【今日のセレクト本vol.49】
甘酸っぱいとする恋愛小説を読みたくなったら、中村航さんがおすすめです。きゅーんとしたり、青春時代のみずみずしさを感じさせてくれます。
そこでこちらの記事では、中村航さんの「恋を積分すると愛」を特集しました。ネタバレしないあらすじ、本の感想・魅力をご紹介します。
恋を積分すると愛 のあらすじ
「恋を積分すると愛」は、恋愛に関する7つの短編集です。鳥人間コンテストに挑戦するサークルでの恋物語や、久しぶりに会った元カノと、昔の約束を果たすために夜の川沿いの散歩、ロマンチストなアニキが相談に乗ってくれる恋愛相談など。
たくさんの設定とたくさんの登場人物が出てくる、文庫オリジナル短編集です。「トリガール!」のスピンオフ小説が2編収録されています。
恋を積分すると愛 の感想・魅力
恋を積分すると愛の感想や魅力をまとめると、以下の2つです。
①懐かしの人物が出てくる(ファンは嬉しい!)
②トリガールを読んでるとさらに面白いかも
それぞれについて見ていきましょう。
①懐かしの人物が出てくる(ファンは嬉しい!)
まずは懐かしの人物が出てくること。小説の中で印象に残っていたのが、坂本と名乗っているのに本当は「木戸」という名前の木戸さん。
この語り口、どこかで会ったことあるような…と思ったら、「僕の好きな人が、よく眠れますように」に登場する木戸さんでした!後からズバリ正解が判明して嬉しすぎました。
昔の本の登場人物が出てくると、そしてそれを思い出すことができると嬉しいもの。そんな意味でも、嬉しい仕掛けが満載です。
②トリガールを読んでるとさらに面白いかも
2つ目は、トリガールを読んでいるとさらに面白いかもしれないこと。鳥人間コンテストは琵琶湖で行われる、人力飛行機を作って飛距離を争うコンテストです。
そこに青春をかけるサークルでは、パイロット班、プロペラ班、庶務班などのチームに分かれてそれぞれのパートでベストを尽くしています。
この短編だけ読んだわたしは、鳥人間コンテストについて無知だったので設定がわからない場面も正直ありました。そこで鳥人間コンテストの「トリガール!」を読んでいたら、もっと楽しめていたかもしれません。
恋を積分すると愛のまとめ
うまくいかない恋愛でも、青春時代が詰まっている大学生がうらやましくなりました!失恋してオールしてしまったり、みんなで失恋の旅に出かけたり。失恋はしたくないけれど、恋愛だけは、大学をやり直したい気になります。