「最初の、ひとくち」益田ミリさんの食べ物エッセイ【今日のセレクト本vol.7】
最初の一口って、ドキドキするけれど意外に忘れてしまいますよね。そんな気持ちを思い出させてくれるのが、益田ミリさんのエッセイです。
こちらの記事では幻冬舎から出版されている益田ミリさんの「最初の、ひとくち」をご紹介します。エッセイの内容や、魅力・おすすめな人をまとめました。
「最初の、ひとくち」の内容
「最初のひとくち」は、ミリさんが子供のころから今までに出会った、「初めての味」について綴られたエッセイです。たとえば以下のようは最初の一口が掲載されています。
● とんがりコーン
● コーラ
● フルーチェ
● ハーゲンダッツ
● バイキングでの出来事
読んでいて、「そういえばそうだったかも♡」と懐かしく、心が温かくなるようなものがいっぱいです。ちなみに私は悲しいくらい全然覚えていないものが多く、読みながら、鮮やかに味やその当時の思い出を語るミリさんを「なんて可愛い方なんだろう」と何度も感じてしまいました。
著者の益田ミリさんとは
益田ミリさんは大阪府生まれのイラストレーターです。小説やエッセイ、漫画が人気で「すーちゃんの恋」を始めとしたすーちゃんシリーズは根強い人気。
益田ミリさんの文庫コーナーにはこれでもかというくらい楽しい本がたくさんあって、とくにアラサー女性は「わかるわかる」と共感の嵐です。私の本棚にも益田ミリさんの文庫本がこれでもかというくらい入っていて、おすすめ本が何冊もあります。
「最初の、ひとくち」の魅力
話は戻って、「最初の、ひとくち」の魅力は以下の2つ。
①子供時代の記憶が鮮やか
②ラーマ
詳しくみていきましょう。
①子供時代の記憶が鮮やか
ミリさんの子供時代の記憶はとっても鮮やか!親戚にもらったことや、食べたくて仕方なかったこと、思ったほど美味しくなかったけれど頑張って食べたことなど数々の思い出が登場してきます。
忘れていた気持ちを思い出させてくれたり、すぐに過ぎ去ってしまうような細かいところに心を止めてくれるのが、益田ミリさんの大きな魅力です。
②ラーマ
中でも「ぷっ」と笑ってしまったのが、「ラーマ」のお話。「ラーマ」は1977年に発売されたマーガリンなのですが、この時のCMの「軽い」という表現にみりさんは釘付けになってしまいます。お母さんにおねだりしても、今使っているマーガリンがなくなったらと先送りにされてしまいます。
そんな中、親戚のお家に行くとその「ラーマ」があるということを知り、ご馳走になるんです!そこからが面白かったのでここで終わりにしますが、こういう記憶はきっとみんなの中にもあるんじゃないかなと思います。
「最初の、ひとくち」がおすすめな人
「最初の、ひとくち」がおすすめなのは、以下の人。
● 食べ物が大好き
● 子どもの頃の記憶を思い出したい
● 益田ミリさんワールドが大好き
● ほんわかしたエッセイが好き
益田ミリさんのエッセイは「よっしゃ!頑張ろう!」という本ではなく、心がポッと温かくなるような雰囲気です。日常に幸せを感じたいとき、ちょっと現実逃避をしたいときにぴったりです。
これを読みながら私も「フルーチェ」のことを思い出しました。とても食べたくてスーパーに行く母に買ってきてらいました。しかし、あまり好きなれずに微妙な反応をしてしまい、子供ながらにいたたまれない気持ちになったな…という思い出。
母もあまり好きではなかったようで、それは我が家の笑い話になっています。こういうことをきっかけに出てくる思い出って大切にしたいなと思ってしまいました!ミリさんほどに「最初の、ひとくち」を覚えていないことが少し切なかったけれど、ほんわかあったかい気持ちになりました。
「最初の、ひとくち」のまとめ
最初の、ひとくちはミリさんの魅力が詰まったエッセイです。食べものが好きな人はきっと好きなはず。小さな思い出をミリさんと一緒に思い出してみてくださいね。