愛とためらいの哲学の感想と要約のまとめ|幸せな恋愛とは?【今日の本vol.69】

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恋愛ってよくわからなくなることがありますよね。幸せになりたい、愛されたいという人は哲学にヒントを求めることもひとつの手です。

この記事では、岸見一郎さんの「愛とためらいの哲学」について詳しくまとめました。あらすじや要約、感想や魅力をご紹介します。

愛とためらいの哲学のあらすじ・要約

「愛とためらいの哲学」は、幸せな愛とはどのようにできるのかを解説してくれます。「嫌われる勇気」の著者、岸見一郎さんによる恋愛論です。アドラー、三木清、フロム、プラトンなどの哲学者の言葉とともに、幸福になるための「愛する技術」がまとめられています。

ちなみにターゲットの読者は以下のとおり。

本書では、恋愛でこうした苦しい思いをしたことがある人、再び同じような苦しみを味わうことを怖れるあまりに、恋愛を遠ざけてしまっているような人、そして、まさに今、恋愛や結婚しているパートナーとの関係で苦しんでいるような人を読者として想定しています。(P.10)

私の周りでいろんな恋愛トラブルが勃発していて、ドンピシャでした。

目次

目次は以下のとおりです。

● はじめに
● 第1章 なぜあなたの「恋愛」は幸せをもたらさないのか
● 第2章 結婚と子育ての困難について
● 第3章 人を愛するとはどういうことなのか
● 第4章 幸福になるための「愛する技術」
● おわりに

「愛されること」ではなく、「いかに愛するか」を学ぶことが大切だということに、一冊を通じて気づかせてくれます。

愛とためらいの哲学の感想・魅力

「愛とためらいの哲学」の感想や魅力をまとめると、以下の3つです。

①周りの女子にドンピシャに当てはまる
②二股を掛ける女の心理がわかる
③甘える旦那の心理を見抜けるようになる

どれも私の周りのケースにドンピシャに当てはまり、それについての言及がされていました。どれも深い。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

①周りの女子にドンピシャに当てはまる

たとえば私の友人は、周りが「やめなよ」というほど気性の荒い男と付き合っていました。それでも恋をしてしまうA子・・・「困難な恋に走る人」について岸見さんはこう話します。

相手が既婚者であったりするような場合、そのような人を選べば、たとえ関係がうまくいかなくなっても、それを相手のせいにすることができることを知っているからです。(P.62)

A子にとっては、「うまくいかなくても相手のせいにできる」という心理が働いているようなのです!ずっと心配していたわたしも驚きだし、きっと本人も知らないだろう心理。この後どうしたら良いのかという解決方法は載っていないので気になります。

②二股を掛ける女の心理がわかる

B子は同棲している彼氏がいたのに、社内で浮気をし始めました。それも、わかりやすく態度に出てしまうので、すぐに同棲している彼氏にバレてしまいました。社内の浮気相手は、B子のことが大好きで、どんどんと二人の世界に侵食していきます。

B子の誕生日には、彼氏とB子でお祝いするはずだったお店まで駆けつけて、「B子のことは渡さない」とまでいう始末。それに対してB子は「2人とも大事でどうしたら良いかわからない」と言っています。

もうこれを聞いた私は、あんぐり。この状況を楽しんでいるとしか思えませんでした。このような場合も、岸見さんはこう語ります。

二人を同時に愛した人は、二人のうちのどちらを選ぶか迷い悩むでしょう。
そのように悩むことには目的があります。
悩んでいる限り、二人のうちのどちらかに決めなくてもすむからです。
(中略)悩むことは、選ばないためであり、選ぶことを先延ばしにする理由として必要なのです。

と!つまり、B子は選ばないために、うだうだ言っているというのです。

選択の責任を取らなくてもいい人を選んでいるといえます。(P.64)

まぁ、ひどい。「どうしたら良いかわからない」と言っておきながら、無意識のうちで、選ばないことを決めていたんですね。話を聞いていた時間を返してもらいたくなってしまいます。

③甘える旦那の心理を見抜けるようになる

続いて紹介するC子は、とても面倒見の良い女の子です。よく気がきくので、女性として尊敬していますが、旦那の甘えっぷりに疲れきっています。仕事への送り迎え、お昼ご飯を車で届けて、そのままお昼寝させてあげることまでしているんです。ちょっとやりすぎ!!

その答えが「パートナーはあなたの親ではない」に紹介されていました。

甘やかされて育った人は、甘やかされることを期待するので、相手が自分に「甘やかし」を「与えて」くれることを期待します。
そしてその「甘やかし」が与えられないと、自分は相手に理解してもらえないと考えるようになるのです。(P.98)

すえ恐ろしい!時には攻撃的になる人もいるそうです。「やってもらって当たり前と思ってるんだよ」とC子はいつも嘆いていますが、まさにその通りだったんですね。彼がこのことを気づかないと根本的な解決は見込めなさそうです。

まとめ

読んでいて、うまくいかない恋愛論は奥が深すぎました!感情がすり替えられていたり、育った環境に影響される場合など、みるべきポイントは多くて、その時々に落ち着いて考察して判断しないと、素人のわたしにはまだまだ難しかったです。

哲学者もこんなに愛を語っていたとは驚きの一冊でした。

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misato

管理人のみさとです。フリーランスのヨガインストラクターでライターをしているアラサー。年間150冊ほど本を読む読書好き、20代には女ひとりで世界一周をしました...

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