群ようこさんのミサコ、三十八歳。働くアフラフォー女性の小説【今日の本vol.63】
ぼんやりと考えごとをしたいときや、毎日に疲れて癒されたいときってありますよね。そんなときは群ようこさんの本がおすすめです。
こちらの記事は、群ようこさんの「ミサコ、三十八歳」をご紹介します。本のあらすじや感想・魅力をまとめました。
『ミサコ、三十八歳』のストーリー
「ミサコ、三十八歳」の主人公は、小説誌の副編集長をしているミサコ、38歳。ミサコは小説誌の副編集長としてバリバリ働くかたわら、年の離れたグラビアアイドルの妹や、一人暮らしをしている白髪のおかっぱ頭のお父さんのことも心配。そんな中での癒しは猫のあーちゃん。
あーちゃん、元気ねえ。いいねえ。かわいいでちゅねえ。
とおうちではあーちゃんのことを、デレデレの溺愛。あーちゃんは食べ物大好きのおデブちゃんでミサコにたくさん甘えて、ご満悦の様子です。結婚への願望もいまは落ち着いて、恋愛への理想も特になく、落ち着いてあーちゃんとの暮らしを楽しんでいます。
キャラクターが一人ひとり愛らしくて、チャーミングな人たちにあふれています。そんな人々に囲まれながらも、仕事、プライベート、家族と、心配事やときにはストレスも感じるミサコの日常が描かれています。
ミサコ、三十八歳の感想・魅力
「ミサコ、三十八歳」を読んだ感想や魅力をまとめると、以下の3つです。
①自分との距離の取り方が絶妙
②猫の救われる
③もっと軽くゆるく生きていける発見
それぞれについて見ていきましょう。
①自分との距離の取り方が絶妙
ミサコは自分との距離の取り方が絶妙です。悩みはあるけれど、あーちゃんと話すことや、テレビを観ることでストレス発散をしているのですが、とにかく気持ちの切り替えが上手。
どんなにイライラしているときや、夜でも、お手洗いや自室での行動を通して、うまーく気持ちを切り替えています。この気持ちの切り替え方は見習いたくなります。
②猫に救われる
2つ目の魅力は、猫に救われること!群さんの小説の主人公って「働くアラフォー女性 + おデブ猫」のイメージが強いのですが、みんな猫に救われています!そしてどんなにイライラしていても、自分との距離感が上手なので、感情に振り回されていないところもみていて清々しいのです。
③もっと軽くゆるく生きていける発見
そして最後は、もっと軽くゆるく生きたいなと思える発見があったこと!バリバリ働いているミサコのような女性でも、あーちゃんとのデレデレの時間があるからこそきっと頑張れる。頑張りすぎなくても大丈夫だし、ほのぼのした気分に浸れます。
ミサコ、三十八歳のまとめ
ミサコみたいな女性を知ることで、自分の人生のよい部分を見つけられそう!と思った小説でした。仕事をがんばっているアラフォー女性や猫好き、家族との関係に悩んでいる人にもおすすめです。