ドラマ「つるかめ助産院」の原作小説【今日のセレクト本vol.33】

つるかめ助産院アイキャッチ
BOOK

NHKドラマ「つるかめ助産院」の原作小説は、ほっこり温かい気持ちになれます。十月十日の神秘や、両親への感謝の気持ちが込み上げてくる物語。

こちらの記事では、集英社文庫から出版されている小川糸さんの「つるかめ助産院」をピックアップしました。ネタバレしないあらすじ、魅力・感想、ドラマのキャストをご紹介します。

「つるかめ助産院」のネタバレなしのあらすじ

 

「つるかめ助産院」は夫が失踪した、まりあの物語です。夫の小野寺君が理由なくいきなり消えてしまい、失意のどん底のまりあが、2人で旅行したことのある南の島に、1人で訪れます。

フラフラと歩いていたらつるかめ助産院のつるかめ先生に話しかけられ、その出会いがきっかけで、トントン拍子でまりあも助産院で暮らすことに。なんと、小野寺君との子どもを妊娠していることも知ります!

助産院にはベトナム人のパクチー嬢、エミリー、旅人サミー、長老などあったかい人たちが関わっていて、みんなのおかげでまりあは大切なものに気づいていきます。傷ついていたまりあの心がどんどん溶けていく物語です。

「つるかめ助産院」の魅力・感想

花の写真

「つるかめ助産院」の魅力は、以下の3つ。

①十月十日の愛しい時間が感じられる
②妊娠期間を想像できる
③親孝行したくなる

詳しくみていきましょう。

①十月十日の愛しい時間が感じられる

全部読み終わってとってもほっこりとした気分になりました。お腹の赤ちゃんを10ヶ月かけて一緒に育てているような、優しい気持ちです。

本の中では妊婦さんのことを「子どもを育む人」と言っているのですが、なんて素敵な言葉なのでしょうか!妊娠期間と出産は、危険も伴うし、生と死が隣り合わせ。お母さんたちの強い気持ちがとても伝わってきました。

私もこんな風にお母さんに思われながら、守られ、愛され生まれたんだなという気持ちが芽生えました。ちなみにたくさんのことを教えてくれるつるかめ先生は、モデルになった助産師さんがいるそうです。

②妊娠期間を想像できる

妊娠したことのない私は「つわりや不便が多くて大変だ」というイメージしかなかったのですが、どうやら違うみたい。赤ちゃんとへその緒で繋がっていて、四六時中一緒にいられるのは妊娠期間だけのようなんですね。

私も愛犬ココとずっと一緒にいられたらと考えたら、こんなに可愛い子と一緒にいられる時間は1秒足りとも無駄にしたくないと思ってしまいそうです。妊娠することは、キャリアが止まってしまうことへの恐怖感しか持てなかった私だけど、変われるかもって思えました。

③親孝行したくなる

まりあも、他のお母さんたちも、みんな必死に赤ちゃんを愛して守って、育てています。私のお母さんもこんな気持ちでいてくれたのかなと思うと、感謝したい気持ちに溢れました!実は想像していた物語と全然違っていて、「読んでおけばよかった」と思った本になりました。

「つるかめ助産院」ドラマのキャスト

ちなみにNHKドラマのキャストも、少しご紹介していきます。

● 小野寺(安西)まりあ:仲里依紗
● 鶴田亀子:余貴美子
● 小野寺達也:溝端淳平
● 小野原タエ(おばぁ):平良とみ
● 天城里見(サミー):中尾明慶

仲里依紗ちゃんと中尾明慶さんが急接近したのもこのドラマ。第2話では有村架純さんが出産するシーンもあります。ドラマは見ていないけれど、最終回には泣いちゃうんだろうな。DVDも出ているので、ご興味ある方は是非。

「つるかめ助産院」のまとめ

つるかめ助産院は、親からの愛情を感じられて、感謝の気持ちを伝えたい!という前向きな決心を持たせてくれる小説でした。これから妊娠・出産を控えている女性や、温かい気持ちになれる小説を探している人におすすめです。

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misato

管理人のみさとです。フリーランスのヨガインストラクターでライターをしているアラサー。年間150冊ほど本を読む読書好き、20代には女ひとりで世界一周をしました...

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