ほのぼの沢村さん家の日常マンガ。沢村さん家はもう犬を飼わない【今日の本vol.18】
ごくありふれた日常こそが幸せに感じるときってありますよね。とくに益田ミリさんのほのぼのとした世界観は、天下一品。
こちらの記事では、益田ミリさんの「沢村さん家はもう犬を飼わない」を特集しました。とある沢村さん一家の日常を描いたマンガの第2弾です。本の内容やあらすじ、感想・魅力をご紹介します。
沢村さん家はもう犬を飼わないのあらすじ・内容
「沢村さん家はもう犬を飼わない」は、沢村一家を描いたマンガです。沢村家は以下の3人暮らし。
● 独身一人娘のヒトミさん(40)
● 父 四朗(70)
● 母 典江(69)
ヒトミさんは勤続18年のベテランOL。会社に通える距離だったので、家から出ずに過ごしていたら結婚するタイミングもなく40歳になりました。ぽやーんとしていて、同期3人と仲が良くて、ヒトミさんって素敵な独身女子です。
そしてお父さんはスポーツジムに通ったり、自分史を書き始める定年ライフを満喫チュウ。お母さんは高級ランチを食べに行ったり、友達の多い平和な生活。
ヒトミさんに対しての家族の扱いが面白い。お父さんは口にしないけど、特にお母さんはヒトミさんにお嫁さんに行って欲しかったみたいで、ちょこちょこそんな会話が出てきます。あとは独り身のヒトミさんの老後を紹介するような会話も。仲の良い家族なので全然嫌味なく、サラッとしていてむしろ素敵だなと思ってしまいます。
沢村さん家はもう犬を飼わないの感想・魅力
「沢村さん家はもう犬を飼わない」の感想・魅力をまとめると、以下の3つ!
①平和なヒトミさんに心洗われる
②親孝行をしなきゃと思える
③ヒトミさんを見て人生を振り返れる
それぞれについて解説します。
①平和なヒトミさんに心洗われる
まず1つ目は、平和なヒトミさんに心が洗われること。ガツガツしていなくて、ピースフルなヒトミさんを見ていると、正反対の性格の私は心が洗われました。
②親孝行をしなきゃと思える
そして2つ目は親孝行をしなきゃと思えること。実家を出てから10年近く経った私は、帰れるのは2ヶ月〜6ヶ月に1度くらい。山ほどあるあんな話やこんな話をまくし立てて喋っていたら終わってしまいます。
だからこそこんな風に、日常的に父や母と会話をすることがなんだか新鮮に映ります。仲が良くて平和な沢村さん一家ですが、ちょっとハッとする場面もありました。お父さんとお母さんが「死」を意識して過ごしている場面が多いんです。
お墓のことを考えたり、散っている花を見てこんな風に死ぬのもありかななんて考えたり。あと10年後には、うちの両親もそんなことを考えて生きているのかと思うと切なくなりました。もっと親孝行しなくっちゃという気持ちになります。
③ヒトミさんを見て人生を振り返れる
3つ目は、ヒトミさんを見て人生を振り返られること。昔は25歳を過ぎても実家に暮らしているって「ヤバい人」と思っていた私。自立したい願望が強過ぎて、甘えはいけないことと思い込んでいました。
でも、ヒトミさんを見ていると、実家暮らしだからか両親に優しくしていたり、逆に甘えていたりで、ちょっと羨ましくもありました。そんな素直な一人娘でいられたらお互い幸せなんだろうな。(私は3人兄弟で素直じゃない娘)
もっとのんびり、ゆっくりドンと構えて生きてもいいんじゃないかと思えてきます。いまはまだいいけれど、両親に何かあったり、自分が親になってから読んだら泣いちゃうかも。
沢村さん家はもう犬を飼わないのまとめ
「沢村さん家はもう犬を飼わない」はとくにハイテンションでもなく、ストーリー展開があるわけでもありませんが、その日常にこそ小さな幸せを見いだすことができます。日々の毎日に幸せを感じたくなったときに、ぜひ手にとってみてくださいね。
沢村さん家のシリーズ
沢村さん家のシリーズは、全部で4つ出ています。よかったら一緒にどうぞ。
こちらは「沢村さん家のこんな毎日」と「沢村さんち家はもう犬を飼わない」が一冊にまとめられた2017年7月6日発売の文庫版です。
「沢村さんの久しぶりの旅行」は、2017年6月28日発売の単行本。なんと「すーちゃんの恋」の続きがわかるとか♡
「沢村さん家のそろそろごはんですヨ」は2018年11月21日発売の単行本。シリーズの中では1番新しい一冊です。