91歳の瀬戸内寂聴さんエッセイ「死に支度」【今日のセレクト本vol.9】

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BOOK

現役僧侶で作家の瀬戸内寂聴さん。出家して僧侶として生きてきて、「毎日が死に支度」と人生を振り返ったのがこちらのエッセイ。

今回は講談社から発売されている瀬戸内寂聴さんの「死に支度」をピックアップしました。瀬戸内寂聴さんのファンはもちろん、人生の先輩として多くの女性におすすめする本です。

ドキッとするタイトルの中に綴られる寂聴さんの日常

『死に支度』だなんてドキッとしませんか?瀬戸内寂聴さんについて名前くらいしか知らなかった私ですが、先日テレビで拝見してからというもの、興味津々の方になりました。

というのも、「夫や子供を捨てて不倫相手の元へ逃げたのに、不倫相手にも逃げられてしまい一人になった」というストーリーが紹介されていたからです。てっきり出家した真面目な尼さんだと思っていたのでその大胆すぎる恋愛にびっくり。

どうしても寂聴さんのことが知りたくなってしまいました。この本は、91歳の寂聴さんの日常や過去の回想などが詰まったエッセイです。

本当に死を意識していることがありありと伝わってきました。というよりも、飽きているというのが正しいのかも。「死にたい!」「もう生き飽きたよう!」と何度も出てきているんです。だけど、毎日はとても忙しそうで、秘書のモナとのやりとりが爆笑に包まれていて、とっても楽しそうなのです。

秘書のモナさんとの年の差は66歳!

66歳も年の離れた秘書を持つ、寂聴さんですが、二人はとっても仲良し。「コーヒーほしいなう」「おっけーなう」などなう語の練習をしたり、エイプリルフールには「生理がこない」と妊娠したと嘘をついて寂聴さんを騙してみたり。

モナさんの天真爛漫で愛に溢れたジョークに寂聴さんだけでなくこちらもほっと笑顔になってしまいます。言いたいことを言って、仲が良さそうでとっても素敵。

振り返って自分を見ると、こんなに年が離れた先輩に対してこのように一緒に仕事ができるのだろうか?と考えてしまいます。するとモナさんのすごさとチャーミングさがもっと厚みを増して感じてしまいました。

生きることと死ぬこと

91歳も生きていると寂聴さんはたくさんの方を見送っていることがよくわかります。寂聴さん自身も体力の衰えを感じていて、こうして人は年をとっていくんだなということがよくわかってしまいます。

私だって20代から30代になって体力の衰えを感じたり、シミができた!とかシワが増えている!とか騒いでいることもあります。でもそんなこと寂聴さんにとっては小さいことなのかもしれない、と思ってしまいました。

たくさんのファンの方に愛されている寂聴さん。その片鱗を知ることができるのも本の魅力なのかなと思ってしまいました。寂聴さんがみんなに愛されるのはたくさんの愛を与えていることはもちろん、意外にもたくさん迷って、めちゃくちゃやって、不良だったからなのかもなーとわかったような気がします。

私ももっとめちゃめちゃやろう!と元気がもらえました。

死に支度のまとめ

何歳になってもお茶目で愛される女性って、瀬戸内寂聴さんみたいな人なのかなと思えます。91歳になっても瀬戸内寂聴さんみたいにパワフルに生きたい!と元気がもらえます。

ぜひ手にとってみてくださいね。

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misato

管理人のみさとです。フリーランスのヨガインストラクターでライターをしているアラサー。年間150冊ほど本を読む読書好き、20代には女ひとりで世界一周をしました...

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