本好き女子のお悩みを本で解決!イベントで生まれた相談室【今日のセレクト本vol.38】
本好き女子にとって、悩みを本で解決できることは嬉しいことのひとつ。そこでこちらの記事では、陀楼綾繁(なんだろう あやしげ)さんの「本好き女子のお悩み相談室」をご紹介します。
本の内容や感想・魅力をまとめました。一箱古本市のイベントで著者が出会った本好き女子のお悩みやインタビューがまとめられています。
本好き女子のお悩み相談室 の内容
「本好き女子のお悩み相談室」は、一箱古本市というイベントで出会った全国各地の本好き女子の悩みに対し、3冊の推薦本で快方に導くお悩み解決本です。たとえばお悩みは以下のとおり。
● つい人の顔色をうかがってしまう
● 色気のある女性になりたい
● 両親とうまくいっていない
● 父に似てきた自分が不安
● 就活でスーツを着たくない
など自分にぴったりなお悩みにも出会うはず。年齢も住んでいる場所も、境遇もバラバラな女性たちの本が好きになったきっかけや、大好きな本、親子関係などたくさんの人生模様を見ることができます。
一箱古本市とは?
一箱古本市とは、全国で行われているブックイベントです。ダンボール箱に自分の選んだ本を詰め込んで、売ることができる誰もが本屋さんごっこができることが人気を集めています。
2005年の春に東京の谷中・根津・千駄木でスタートし、翌年からは各地に広がり、全国100カ所以上で開催しているイベントです。
著者の南陀楼綾繁(なんだろう あやしげ)さん
著者の南陀楼綾繁(なんだろう あやしげ)さんは、一箱古本市「不忍ブックストリート一箱古本市」の代表。あやしげさんが出店者の中で素晴らしいと思ったのは、男性よりも女性たちだったそうです。
この2年で全国の本好き女子たち35組39人、10代〜40代の女子たちに話を聞いたインタビューをしたのをまとめたのがこちらの本です。そのお礼にと、彼女たちの悩みに対して、3冊の本を処方されています。
本好き女子のお悩み相談室 の感想・魅力
本好き女子のお悩み相談室の感想・魅力をまとめると以下の2つ。
①南陀楼綾繁さんの処方の絶妙!
②他人に影響を受けすぎる処方がありがたい
それぞれについて見ていきましょう。
①南陀楼綾繁さんの処方の絶妙!
1つ目は、南陀楼綾繁さんの処方の絶妙なこと。悩みに対して紹介される本が絶妙なところをついてきて、私ならhow to本を勧めそうなところを、小説や昔の本が豊富に出てきます。
チョイスが男性的だなとも思いました!何よりすごいのが、中身をたったいま読み終わったかのようにわかりやすく、悩みに沿って説明していること。わたしの記憶力ではまだまだかなわないので、すごいなぁと感心させられてしまいました!
②他人に影響を受けすぎる処方がありがたい
そして2つ目は、他人に影響を受けすぎる処方がありがたいこと。私がドンピシャだった悩みは、以下のもの。
自分に自信が持てなくて、他人に影響を受けすぎるんです
このお悩みを聞いて「あ、わたしって自信がないんだ!」ということに気づかせてもらいました(笑)そこで処方されていたのはこちらの3冊。
● 柚木麻子『ナイルパーチの女子会』
● 本谷有希子『ぬるい毒』
● 西加奈子『ふくわらい』
どれも読んだことがないので、楽しみです。「自意識」を扱った3冊ということなので、じっくりと読んでみたいと思います。自分にぴったりなお悩みとその処方があると、とても楽しいです。
ただの本好きから、レベルアップした本好きになる
南陀楼綾繁さんのチョイスした本を見ていると、まだまだ世の中にたくさんある本を読みきれていない!ということがよくわかりました。ただの本好きから、レベルアップした本好きになれる気がする一冊です。